日本の厚労省で認められたシワ改善効果のあるレチノールについて – 横浜山手クリニック

日本の厚労省で認められたシワ改善効果のあるレチノールについて

日本の厚労省で認められたシワ改善効果のあるレチノールについて

本当にレチノールでシワがなくなるの??

記憶に新しいレチノール。

シワが改善するというキャッチコピーで売られたアイクリームで美容業界に激震が走りましたよね。

2017年厚労省が医薬部外品成分でシワ改善に効果があると認め、一気にレチノールは人気成分のスターダムに。

そんな日本ですが、すでにアメリカではレチノールではなくさらに強いトレチノインがシワ改善に効果があるとされています。

ですが西洋人と日本人では皮膚のタイプも変わってくることや成分としての安定化が難しかったため日本での認知度があまり浸透していなかった可能性もあります。

今回はそんなレチノールについてご紹介します♪


レチノールって何?

レチノールとはビタミンAの一種です。ビタミンAは、脂溶性ビタミンでビタミンAには、皮膚や粘膜の強化、抵抗力を保つ働きがあるとされています。

ビタミンAは体内では合成することができないため、食べ物の摂取によって体の中で生成されます。ビタミンAは、緑黄色野菜やウナギ、卵などに多く含まれています。ビタミンAは活性酸素の働きを抑える抗酸化作用のあるビタミンとしても知られています。

レチノールは、シワやシミ、ターンオーバーの促進などの効果が期待できる有効成分です。

レチノールの化粧品の有効成分として、パルミチン酸レチノールや酢酸レチノールなどの「ビタミンA誘導体」と「ピュアレチノール」などがあります。

「ピュアレチノール」はより早く高い効果が実感できますが、不安定な成分でもあります。


レチノールの強さや種類

レチノールには実は種類があります。ビタミンAは体内で代謝により変化しなが効果を発揮します。

優しい順にご紹介します。

①パルミチン酸レチノール

他の成分とレチノールが結合した誘導体。

効果はかなりマイルドだが成分も安定していて使用しやすいため化粧品の成分として使用されている。

②酢酸レチノール

パルミチン酸レチノールとほぼ同等で温度や光、酸素等に対して安定した効果が期待でき、副作用もほぼない為比較的化粧品等に配合されていることが多い。

③レチノール

比較的刺激は少なく医薬部外品や化粧品にも成分として配合れさ認知度の高いレチノール。肌のターンオーバーを促進させる為しわやニキビに効果があるとされています。温度や光、酸素によって酸化し効能が不安定なものもあります。

④レチナール

レチノールとレチノイン酸の中間層であまり成分としては見かけない。

⑤レチノイン酸(トレチノイン)

レチノールの効果の100倍とされています。主に美容皮膚科や皮膚科医療の分野で使用される濃度で慎重に使用する必要がありニキビ薬などに使用されることが多いです。

A反応での皮向けや赤み、一時的な乾燥など副作用も強いためセルフケアではお薦めしていません。

ただし、レチノールは強いものを使用すれば効果が高いと思うのは誤りで、その方のお肌に合った強さのビタミンAを使用し肌に貯蓄するようなイメージで使用することがポイントとなります。


A反応って何?そんなに副作用があるの?

上記で紹介したレチノール以上のビタミンAにはA反応という副作用が出ることがあります。

これはビタミンAが不足している肌にビタミンAが入ることで肌が過剰に反応することを言います。反応自体は正常な生理反応ですが赤みや皮むけ、痒み、ヒリヒリ感や乾燥などの症状が早ければ1週間程度、長いと2、3週間続く場合があります。レチノールが肌に溜まっていくと症状は改善され綺麗になっていきます。

あまりに長い期間A反応が続くと日常生活での支障や肌が敏感な状態が続くとかえってアレルギーを起こしやすくなりレチノール自体が使用できなくなる可能性もあるため使用するレチノールの濃度はとても大切です。


レチノールの使用方法や注意事項

レチノールの成分が入ったスキンケアを使用する際には注意書きや使用方法をしっかり確認しましょう。

上記で紹介したようにレチノールは徐々に肌に慣らしていく事を勧めているので、いきなり効果が早く欲しいからといって濃度が高ければ良いわけではありません。

まずは濃度の低いものから試し、徐々に上げていく方法がオススメです。

ベースとしてレチノールが入ったものは夜のみ使用しましょう。また日中は紫外線対策をしっかりし、日焼けや乾燥などをしないよう保護する必要があります。

レチノールは乾燥した肌には塗らず、水分で潤った肌に使用し、最後にしっかり保湿を行うよう徹底することがポイントです。

また皮膚の薄い目周りなどには専用のものを使用する事をお薦めします。

また濃度の高いレチノールを使用する場合は専門医の管理下のもと使用が推奨されます。

肌を綺麗にしたいのに、使用方法やアフターケアが適切でないとかえって肌を悪化させる可能性も十分にあることから適切な濃度を選ぶことも大事なポイントです。


まとめ

流行りの成分なのでレチノール=シワに良い!美肌になれる!と思う方も多いのですが一方濃度や使用方法で効果や副作用が変わる可能性もあります。

必ずしもレチノールが全員の肌に会っているわけではなく、自分の肌に合ったものを選び適切なケアを心がけて使用することをお薦めします。

当院ではレチノールピールというレチノール誘導体をナノカプセル化されたレチノール(持続効果)」「レチナール(直後の効果)」「レチニール(遅延型効果)」の、3種類の成分が配合されたピーリングの用意があります。長期的なレチノールの使用は避けたく、でもレチノールの効果を感じたい方にお薦めです。